Friday, March 02, 2018 11:14 AM

大成建設元常務を逮捕 大手4社、リニア談合疑い

 リニア中央新幹線の工事を巡る談合事件で、大手ゼネコン4社がターミナル駅の新設工事で不正な受注調整をしたとして、東京地検特捜部は2日、独禁法違反(不当な取引制限)の疑いで、大成建設の元常務大川孝容疑者(67)と鹿島の部長大沢一郎容疑者(60)をそれぞれ逮捕した。国の巨額融資が投入された「国家プロジェクト」を舞台にした疑惑は、受注者側の刑事責任が追及される事態に発展した。

 逮捕容疑は、大林組と清水建設の担当者と共謀し2014〜15年、JR東海が発注する品川駅と名古屋駅の工事に関し、受注予定業者を決めたり、その会社が落札できる価格で見積もりしたりすることを合意した疑い。

 特捜部は2人の認否を明らかにしていない。関係者によると、いずれも逮捕前の任意聴取に談合を否定していた。受注調整を認めている大林組と清水建設の担当者は在宅のまま調べを続ける。(共同)