Tuesday, March 06, 2018 10:53 AM
11カ国・地域が懸念表明 WTO会合、米輸入制限に
世界貿易機関(WTO)の非公式会合が5日、ジュネーブで開かれ、トランプ政権の鉄鋼とアルミニウムの輸入制限方針に対し日中、欧州連合(EU)など11カ国・地域が「多角的貿易システムを傷つけるものだ」などとして懸念を表明した。通商筋が明らかにした。
WTOのアゼベド事務局長も輸入制限が報復合戦を呼ぶ恐れに言及。「世界中に貿易障壁を拡大させかねない引き金が引かれようとしている。最初のドミノを倒さないようにあらゆる努力をすべきだ」と強調した。
EUとカナダ、中国は特に厳しく批判した。EUは「(報復の)連鎖反応が起きれば全ての国に悪影響が出る」と指摘。カナダは「(輸入制限が発動されれば)自国の産業と労働者を守るため対応する」とけん制した。中国も「われわれは貿易戦争の臭いをかいでいる。報復を回避できるのはWTOの紛争解決システムのみだ」と述べ、(問題解決に当たっては)WTOの枠組みを優先する考えを示した。(共同)
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