Tuesday, March 06, 2018 10:55 AM

米与党、政権と対決も 輸入制限に反対相次ぐ

 トランプ大統領が表明した鉄鋼とアルミニウムの輸入制限が、与党共和党と政権の全面対決に発展する可能性が出てきた。党の実力者であるライアン下院議長は5日、輸入制限の撤回を要請した。通商政策に大きな影響力を持つ大物議員らも相次ぎ反対を表明している。

 連邦政府の支出は現在、3月23日までのつなぎ予算で賄っている。政権と共和党の亀裂が深まれば、24日以降の予算を巡る協議に悪影響が及びかねない。11月の中間選挙に向け、大きな懸念材料を抱えることにもなる。

 トランプ氏は5日、記者団に輸入制限は「撤回しない」と宣言した。中国、ロシア、欧州連合(EU)を名指しし「彼らは関税よりも悪質な貿易障壁を設けている」と批判。鉄鋼に25%、アルミに10%の高関税を課す輸入制限の発動を正当化した。トランプ氏は週内に正式決定する方針だ。(共同)