Tuesday, March 13, 2018 11:49 AM

自民「自衛隊保持」明記へ 9条2項維持の改憲案

 自民党の憲法改正推進本部(細田博之本部長)は、戦力不保持などを定めた憲法9条2項を維持しながら自衛隊の存在を明記する改正条文案に関し「必要最小限度の実力組織として自衛隊を保持する」と盛り込む方向で最終調整に入った。安倍晋三首相(党総裁)の意向に沿った案で、現行9条と別立ての「9条の2」を新設する。細田氏らは14日の執行役員会を経て15日の全体会合で正式提示し、この案で意見集約を目指す。党関係者が13日、明らかにした。

 首相は自身の改憲提案の目的として、自衛隊違憲論の払拭を挙げてきたことから「自衛隊」の文言を明示する必要があると判断した。党内では石破茂元幹事長らが2項を削除して自衛隊の存在を明記する案を主張しており、理解を得られるかどうかが焦点となる。

 細田氏や推進本部特別顧問の高村正彦副総裁らは13日、9条改正の条文案を巡って党本部で協議。参加者の一人は「大部分まとまった」と説明した。推進本部は「国防軍」創設を掲げた2012年党改憲草案や、石破氏の改憲案、2項を維持して「自衛権」を明記する案も同時に示して議論する。(共同)