Wednesday, March 14, 2018 11:30 AM

自民、9条改憲で7案提示 きょう全体会合、集約狙う

 自民党憲法改正推進本部の細田博之本部長は14日の執行役員会で、憲法9条に自衛隊の存在を明記する七つの改正条文案を提示した。15日の全体会合では7案のうち、安倍晋三首相(党総裁)の意向を踏まえ、戦力不保持などを定めた9条2項を維持しつつ「必要最小限度の実力組織」として自衛隊を保持するとの案で意見集約したい考えだ。ただ石破茂元幹事長らが2項削除案を主張するなど異論は根強く、細田氏が一任を取り付けられるかどうか見通せない。

 細田氏は執行役員会で、党改憲案の取りまとめに関し「条文的な細かい詰めの問題ではなく、改憲に向かう大きな考え方を国民や党員に問う」と述べ、25日の党大会では改憲の方向性を示すにとどめる意向を示した。首相の意向を踏まえた条文案が示されるのは初めて。

 細田氏が取りまとめを目指す案は「9条の2」を新設。自衛隊の目的を「わが国の平和と独立を守り、国および国民の安全を保つため」と規定した。「必要最小限度の実力組織として、首相を最高の指揮監督者とする自衛隊を保持する」と文民統制(シビリアンコントロール)も盛り込んだ。(共同)