Thursday, March 15, 2018 12:25 PM

障害者事業所また破綻 岡山で170人解雇へ

 障害者が働きながら技能を身に付ける「就労継続支援A型事業所」が突然廃業し、大量解雇が相次いでいる問題で、新たに岡山県倉敷市の「フィル」が経営に行き詰まり、事業を廃止する方針を固めたことが15日、関係者への取材で分かった。2月末時点で障害者約170人が働いていたが今月16日付で解雇し、近く自己破産を申し立てる。

 A型事業所での大量解雇は昨年以降、判明しただけで愛知、岡山、広島などの計600人近くに上る。厚生労働省の調査では、実態を把握できた全国の3036事業所のうち7割超が事業収入で賃金を賄えない「赤字」状態に陥っていることが判明。今後も各地で破綻が広がる恐れがある。

 国からの補助金を目当てにした安易な参入が背景にあるとみられ、事業開始時のチェック強化や、再就職先の確保といった対策が求められる。(共同)