Friday, March 16, 2018 11:30 AM

前川氏講演、何度もただす 名古屋市教委がメール公表

 文部科学省の前川喜平前事務次官が名古屋市立中の授業で講演した内容を、同省が市教育委員会に報告するよう求めた問題で、市教委は16日、同省とやりとりしたメールの全文を公表した。文科省は、前川氏が「出会い系バー」に出入りしていたとの報道を引用した上で、組織的天下り問題で引責辞任した前川氏に講演を依頼した目的や経緯を何度もただし、「具体的かつ詳細に」報告するよう要請した。

 公表されたのは今月1〜7日に送受信された関連資料を合わせA4判22枚。質問は講演の録音データ提出や謝礼金の有無にまで及び、計15項目あった。同省は市教委から5日に回答を受けた翌6日、改めて質問し返答を強く求めた。

 林芳正文科相は16日の閣議後記者会見で問題はなかったとの認識を示した上で「(メールが)やや誤解を招きかねず、表現はもう少し慎重でもよかった」と述べた。担当の初等中等教育局長を口頭で注意したという。(共同)