Friday, March 16, 2018 11:30 AM

「週休7日が幸せなのか」 過労死遺族に渡辺美樹氏

 自民党の渡辺美樹参院議員が13日に実施された参院予算委員会の公聴会で、公述人として過労死防止を訴えた過労死遺族に「お話を聞いていると、週休7日が人間にとって幸せなのかと聞こえる」と発言、遺族側が16日、渡辺氏と面会して抗議し発言の撤回を求めた。同氏は「不適切だった」と謝罪した。

 渡辺氏が創業した外食チェーン大手のワタミグループでは2008年、当時26歳の女性社員が過労自殺、過酷な労働実態に「ブラック企業」と批判が集まった。自民党では長時間労働是正を柱とする政府の働き方改革関連法案を事前審査中だが、遺族は「渡辺氏を質疑者として指名した自民党の意図に疑問を感じる」と強調している。

 公聴会で意見を述べた東京過労死を考える家族の会の中原のり子代表らは16日午後、渡辺氏と面会し「過労死の悲惨さと防止を訴える遺族の思いをねじ曲げるもので、看過できない」と抗議した。渡辺氏は「発言の撤回は党の問題で、個人としては謝罪までしかできない」と述べたという。(共同)