Friday, March 16, 2018 11:31 AM

首相、日朝会談に意欲 韓国大統領へ伝達

 安倍晋三首相は16日午後、韓国の文在寅大統領と電話会談した。北朝鮮による日本人拉致問題の解決へ何が効果的かとの観点から、日朝対話を含めた対応を検討していると伝達した。政府筋が明らかにした。金正恩朝鮮労働党委員長との首脳会談の実現に意欲を示した発言だ。両首脳は北朝鮮の非核化の実現に向けて引き続き最大限の圧力をかけるべきだとの認識で一致。南北、米朝の首脳会談で成果を上げるため、日韓米が緊密に連携する方針も確認した。

 北朝鮮が対話姿勢に転じて以降、首相が首脳間を含む日朝対話に前向きな考えを示したのは初めて。拉致解決に向けてトップ同士の話し合いが必要との判断が背景にある。韓国大統領府も首相が文氏との会談で、南北、米朝の首脳会談を機とした日朝対話の実現の可能性に期待感を示したと明らかにした。

 会談で首相は、拉致問題を巡り「南北首脳会談で取り上げてもらいたい」と要請。会談終了後、電話会談に同席した西村康稔官房副長官は記者団に「文氏も理解してくれた」と説明した。(共同)