Friday, March 16, 2018 11:32 AM

中国、北極圏で勢力拡大 米司令官、警戒強める

 米太平洋軍のハリス司令官は15日の上院軍事委員会の公聴会で、中国が資源豊富な北極を新たな「勢力圏」とみなして進出を加速させていると指摘、米国が北極圏の権益を巡って後れを取り、影響力弱体化につながる可能性があると警戒感を示した。

 中国は1月、現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」の一環として、北極海を経由する「氷上シルクロード」の建設を推進すると表明し、北極海航路開発で主導権を握る意欲を鮮明にした。北極は地球温暖化による海氷減少で新航路としても注目されている。

 ハリス氏は中国が「一帯一路」構想に巨費を投じて周辺諸国の取り込みを図り、アジア太平洋地域における指導的役割からの米国の「締め出し」を狙っていると分析し、北極圏でも同様の動きを強めていると話した。(共同)