Monday, March 19, 2018 11:37 AM

日本経済、9年ぶり需要超 設備投資回復、輸出増で

 2017年の国内全ての生産物やサービスへの需要が、リーマン・ショックが起きた08年以来、9年ぶりに供給全体を0.4%上回ったことが19日、分かった。企業の設備投資の回復や輸出増加が主因。日本経済全体の需要と供給の差は需給ギャップ(GDPギャップ)と呼ばれ、政府がデフレ脱却を判断する指標の一つに位置付けている。今後もプラス傾向が続き、物価上昇につながるかが脱却宣言の鍵を握る。

 内閣府が17年10〜12月期の国内総生産(GDP)改定値を踏まえて試算したところ、17年の総需要を示す実質GDPは531兆円となった。過去の傾向などから推計した総供給に当たる潜在GDPは529兆円だった。

 海外経済の好調などを背景に、過度に慎重だった企業の投資姿勢は和らぎ、17年の実質GDPの設備投資は前年比3・0%増となった。輸出から輸入を差し引いた貿易収支(確定値)は、17年は2兆9072億円の黒字で中国への輸出が過去最高だった。(共同)