Wednesday, March 21, 2018 11:29 AM

米に反保護主義訴え 独首相が施政方針演説

 ドイツのメルケル首相は21日、第4次政権が14日に発足したことを受け連邦議会(下院)で施政方針演説を行った。トランプ政権による鉄鋼などの輸入制限発動を23日に控え「米国と対話に努めるが、やむを得ない場合は対抗措置を取らねばならない」と述べ、米政権をけん制、反保護主義に立ち返るよう訴えた。

 ドイツでは昨年9月の総選挙後に連立づくりが難航し、政治空白が約半年に及んだ。メルケル氏は自ら率いる保守政党が総選挙で大幅に議席を減らし、その後の政局も混乱したことで求心力が低下。フランスのマクロン大統領と共に、欧州連合(EU)のけん引役として指導力を発揮できるかが課題だ。

 また、2015年に難民らの大量流入を許したことで国民の反発が強まり、排外主義的な主張を掲げる右派政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が最大野党に躍進。(共同)