Thursday, March 22, 2018 11:22 AM

「1日1時間」実態なし 裁量制データで厚労省

 厚生労働省の労働時間調査で異常値が多数見つかった問題で、厚労省は22日、裁量労働制で働く人の労働時間が「1日1時間以下」と記入されていた25事業所を再調査したところ、実際の労働時間が1時間程度だった事業所はなかったと明らかにした。22日、野党6党が国会内で開いた会合で公表した。

 厚労省は調査対象にした1万を超える事業所全データの精査を進めている。今回誤りを認めたデータについて、厚労省の担当者は「実態を反映したものではなかったと判断せざるを得ない」と説明。会合で野党議員は「相当深刻で、データは撤回すべきだ」と追及を強めた。

 厚労省によると、再調査した25事業所のうち、15事業所ではもともとの調査を実施した2013年当時、労働時間が7時間を下回る人はいなかった。ただ、7事業所では資料が残っておらず確認できなかった。3事業所は既に閉鎖されて再調査自体ができなかった。(共同)