Thursday, March 22, 2018 11:22 AM

原発事故、東電に賠償命令 7件連続も上積みは少額

 東京電力福島第1原発事故で避難区域となった福島県の8市町村から避難した住民ら216人が、東電に計約133億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、福島地裁いわき支部は22日、213人に計約6億1000万円を支払うよう東電に命じた。地域社会そのものが奪われたことへの「ふるさと喪失」慰謝料も認めたが、大部分は東電が賠償済みとして大きな上積みはなかった。

 原告側の「国の賠償指針は不十分」との主張は認められたが「賠償額は実態を反映しておらず納得できない」として控訴する方向で検討する。

 全国で約30件ある同種訴訟のうち7件目の判決で、今回を含め全てで東電に賠償を命じている。被告が国と東電の訴訟と、東電のみの訴訟があるが、今回は住民の早期救済のため被告を東電のみとした。(共同)