Thursday, March 22, 2018 11:23 AM

「誰も助けてくれない」 政権猛攻、住民飢え脱出

 絶え間なく続く空爆と砲撃。食料も薬もなく、地下に潜んだ住民らは家畜の飼料で飢えをしのいだ。シリアの反体制派の主要拠点、首都ダマスカス近郊の東グータ地区は、アサド政権軍の猛攻で廃虚と化していた。ここ1カ月余りで市民1500人以上が死亡。深刻な人道危機の中、政権側地域に脱出した住民らは「誰も助けてくれなかった」と、反体制派指導部や国際社会への不信感をあらわにした。

 2013年に政権軍が東グータを包囲して以来、日本メディアが現地入りするのは初めて。

 11年3月の反政府デモを発端とするシリア内戦は8年目に入った。米欧は反体制派を支持するが、本格的な軍事関与は回避。ロシアとイランの軍事介入で政権が息を吹き返し、国土の6割弱で支配を回復した。複雑な構図の戦闘で40万人超が死亡。今も多数の市民が命を落としている。(共同)