Thursday, March 22, 2018 11:23 AM

9条2項維持し自衛隊明記 自民、細田氏に対応一任

 自民党の憲法改正推進本部は22日、全体会合を党本部で開き、憲法9条に自衛隊を明記する改正条文案について細田博之本部長に一任した。安倍晋三首相(党総裁)の意向を踏まえ、戦争放棄の9条1項、戦力不保持などを定めた同2項を共に維持しつつ、別立ての「9条の2」を新設して自衛隊を規定する。石破茂元幹事長らは自衛隊を戦力と位置付けるため2項削除を主張したが、押し切った格好だ。党が改憲を目指す4項目の条文案が事実上固まった。

 細田氏は会合冒頭で「議論を集約したい」と表明。会合では2項を維持して自衛隊保持を明記する案への賛同意見が多数を占めた。一任取り付け後、細田氏は複数の2項維持案のうち「必要な自衛の措置を取ることを妨げない」などとして自衛隊を保持するとの案を各党に提示する方針を記者団に明らかにした。同時に「少数意見も伝える」と述べ、2項削除案も付記するとして理解を求めた。

 25日の党大会では二階俊博幹事長が緊急事態条項や参院選「合区」解消、教育充実とともに改憲の方向性を報告する。(共同