Tuesday, March 27, 2018 10:18 AM

顔認証導入で迅速、厳格に 東京五輪の警備指針公表

 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は27日、組織委が担う警備について、選手、大会関係者が競技会場などに入る際に「顔認証」システムを導入する方針を盛り込んだ指針を公表した。主に不正入場防止を目的としており、今井勝典警備局長は「(本人確認を)スピーディーにやっていく時に人間の目では限界がある。迅速かつ厳格」と説明した。

 ADカード(資格認定証)に埋め込まれたICチップを使い、入場ゲートでカードをかざすと、事前に登録していた顔の画像が読み出され、カメラがとらえた実際の顔と自動照合する仕組み。五輪では初導入となる。テロ対策の強化や、酷暑の中で入場に要する時間を短縮することで関係者の負担軽減につなげる狙いもある。

 東京は多数の会場が集まる五輪公園がなく、会場が近隣県も含めて広域に分散することから、他にもさまざまな技術を駆使して警備の効率化を進める。高さ3メートル程度の堅固なフェンスで囲われる会場には、赤外線や圧力のセンサー、計8千台程度の高性能カメラを配備して常時、監視する。大会関係車両に不審物がないかのチェックでも、カメラを使った車両下部検査システムを使ってスピードアップを図る。(共同)