Tuesday, March 27, 2018 10:20 AM

中学道徳全教科書にいじめ 初検定、SNSとの関連も

 文部科学省は27日、2019年度から使う中学校の道徳と主に高校3年向けの一部教科の教科書検定結果を公表した。道徳は8社が申請した全30冊が合格し、全てがいじめに関する内容を扱った。会員制交流サイト(SNS)やスマートフォンと、いじめとの関連に触れ、文科省が掲げる「考え、議論する道徳」を意識した内容を随所に掲載した。中学では来春の道徳教科化に伴い、初の検定となった。

 検定に合格した道徳教科書は、読み物を中心に構成されており、登場人物の心情や自分の考えなどを尋ね、生徒同士の話し合いを促した。いじめでは、友人同士のすれ違いから無視や嫌がらせになる事例や当事者の心の葛藤などが紹介された。

 20年東京五輪・パラリンピックを控え、夢へと努力する選手の歩みや、大会ボランティアなどを取り上げた。東日本大震災や熊本地震を扱い、命の大切さや相互扶助に言及する内容も目立った。(共同)