Wednesday, March 28, 2018 10:52 AM

米、対話攻勢に疑念強く 完全非核化へ圧力維持

 トランプ政権は北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が電撃訪中した狙いについて、中国を後ろ盾に対米交渉を有利に進めるためとみる。5月末までに開かれる方向の米朝首脳会談を控え、北朝鮮の「対話攻勢」への疑念は強く、完全非核化に向け圧力を維持する考えだ。

 トランプ大統領は3月、新たな国務長官と大統領補佐官(国家安全保障問題担当)に、ポンペオ中央情報局(CIA)長官とボルトン元国連大使をそれぞれ起用すると表明。北朝鮮に厳しい姿勢を見せるタカ派の腹心で脇を固めた。

 トランプ政権は「『最大限の圧力』が北朝鮮との対話に向けて適切な環境をつくり出した」(サンダース大統領報道官)と自信を深める。同時に関係が冷え込んでいた中朝の再接近により、国連安全保障理事会の常任理事国の中国が制裁緩和や援助再開に踏み切れば、核放棄を迫る国際包囲網が揺らぎかねないと警戒している。(共同)