Thursday, March 29, 2018 10:36 AM

財政悪化6.9兆円 税収下振れ、補正も要因

 政府は29日、経済財政諮問会議を開き、安倍政権の下で進めてきた経済・財政一体改革の中間評価を示した。2018年度時点で基礎的財政収支が15年当時の想定より6兆9千億円程度悪化すると分析。低成長で税収が下振れし、大型補正予算で歳出も膨らんでいることなどを要因に挙げた。

 20年度に収支を黒字にする目標は既に断念しており、新たな黒字化目標と、その裏付けとなる歳出改革を6月をめどに決定する。中間評価を踏まえ「着実かつ景気を腰折れさせないペース」で機動的に財政健全化を進める方針を打ち出した。

 現在の財政計画は15年にまとめ、基礎的財政収支の赤字を18年度に国内総生産(GDP)比で1%程度に抑えることを中間目標に掲げた。実際は収支改善が遅れ、今年1月の試算では2・9%程度に高止まりする見通しとなっている。(共同)