Thursday, March 29, 2018 5:43 PM

主権者教育、歴史で新科目 文科省、高校指導要領告示

 林芳正文部科学相は30日付で、必修科目として主権者教育を扱う「公共」や近現代の日本史と世界史を融合させた「歴史総合」の創設など、大幅に科目を再編した高校学習指導要領を告示した。全教科で「主体的・対話的で深い学び」も掲げ、授業改善を促した。改定案公表後の意見公募では、歴史用語削減を求める声や領土の教え方に懸念もあったが、全体として目立った修正はしなかった。

 2022年度の新入生から順次実施する。大学入試改革を踏まえ、英語で「読む・聞く・話す・書く」の4技能育成を重視するなど、55科目中27科目が新たに設けられたり、内容を見直したりした。

 総則では、予測が難しいこれからの社会で求められる人材の育成に向け、社会と学校との連携を目指し、思考や判断、表現の力を伸ばすことを大きなテーマとした。文科省は、授業の指針となる教員向けの指導要領解説を夏にも公表する。(共同)