Wednesday, April 04, 2018 12:05 PM

シリア撤収「真剣に検討」 トランプ氏、近く決定

 トランプ大統領は3日、シリアからの米軍撤収を「真剣に検討している」と述べ、近く決定したい意向を示した。米軍の早期撤収はシリアのアサド政権を支えるロシアやイランの影響力拡大を招き、過激派組織「イスラム国」(IS)が勢いを盛り返すとの懸念が米当局内にあり、決定までには曲折がありそうだ。

 トランプ氏はエストニア、ラトビア、リトアニアのバルト3国との首脳会談後の共同記者会見で、シリアでの米軍の主要任務であるIS掃討は「ほとんど完了した」と強調。米軍は大成功を収めたと述べ、シリアから「私は出て行きたい。軍を戻したい」と明言した。

 歴代米政権は中東政策で巨額の資金を費やしながら「米国は死と破壊以外、何も得ていない」との従来の持論を展開し、関与を薄める考えを示唆。IS掃討後の米国の役割について、サウジアラビアなど地域各国と話し合うとし、サウジなどが米軍にシリア駐留継続を望むなら財政負担を求める可能性を示した。(共同)