Thursday, April 05, 2018 11:36 AM

相撲協会、緊急時対策へ 女性が土俵、市長は手術

 京都府舞鶴市で4日に行われた大相撲春巡業の土俵上であいさつをしていた多々見良三市長(67)が倒れた際、救命処置を施した女性が土俵から下りるよう場内放送で促された問題で、日本相撲協会の春日野巡業部長(元関脇栃乃和歌)は5日、「対応策を取っていかないといけない」と述べ、緊急時の対策を検討する方針を示した。大相撲の土俵は古くから「女人禁制」とされている。

 舞鶴市は、市長がくも膜下出血で、手術を受けたと明らかにした。命に別条はなく、約1カ月の入院が必要という。6日から副市長を職務代理者とすることを決定。担当者は「救助していただいた方には感謝している」と話した。

 相撲協会では5日、興行の担当親方が執行部に経緯を報告した。尾車事業部長(元大関琴風)によると、場内放送をしていた若手行司は、女性が土俵に上がったことを疑問視する声が観客から出たためアナウンスしたと説明。「慌てていて、とっさに言ってしまったようだが言い訳はきかない。どんな時も人命が第一」と釈明した。尾車部長によると、救命に当たった女性は看護師だったという。救命処置や場内放送などの指導を徹底していく姿勢も示した。(共同)