Friday, April 06, 2018 11:31 AM

中高英語力、目標届かず 到達4割、地域差も

 文部科学省は6日、全国の公立中学・高校に通う生徒の英語力を調べた2017年度の英語教育実施状況調査の結果を公表した。中3で「英検3級程度以上」の力がある生徒は前年度より4.6ポイント増の40.7%、高3で「英検準2級程度以上」は2.9ポイント増の39.3%だった。政府は20年の東京五輪などを見据えグローバル化に対応するため、17年度までにそれぞれの割合を50%にすることを目標としていたが、達成できなかった。

 都道府県や政令指定都市別の結果では、福井県など複数の自治体が50%を超えた一方、目標に大きく届かない自治体もあり、ばらつきが見られた。文科省は「全体として底上げは進んでいる」と分析した上で「結果が良い地域では教育委員会の主導で授業改善を徹底したり、外部試験を導入したりする取り組みが奏功した」と指摘。伸び悩む自治体には好事例を周知するなどして地域差の解消を目指す。

 また文科省は同日、全国の中3、高3それぞれ6万人を対象に「読む・聞く・書く・話す」の4技能ごとの到達状況をみた別の英語力調査の結果も公表。中高でいずれの技能も50%に届かず、特に高3では「話す」「書く」の到達割合が2割を切り、発信力に課題が浮かんだ。(共同)