Friday, April 06, 2018 11:31 AM

イラク日報、空自も保存 ずさん調査、陸自から拡大

 陸上自衛隊イラク派遣部隊の日報隠蔽問題に関連し、航空自衛隊の派遣部隊が作成した計3日分、3枚の日報も保存されていたことが6日分かった。丸茂吉成航空幕僚長は定例記者会見で、昨年2月に捜索したパソコンの共有フォルダー内から見つかったと説明。「探索が不十分だったことは疑いのない事実、深くおわび申し上げる」と陳謝した。陸自とともに防衛相から指示を受けた調査のずさんさが露呈した。

 小野寺五典防衛相は6日午前の記者会見で「調査結果次第では、シビリアンコントロール(文民統制)に関わりかねない重大な問題になる」と指摘、海上自衛隊を含め調査を継続する姿勢を示した。同日夕には幹部職員に「防衛省・自衛隊に対する国民の信頼を揺るがす極めて大きな問題であり、大変強い危機感を抱いている」と述べ、文書管理の徹底を指示した。

 空自によると、日報3枚は空幕運用支援課のパソコン共有フォルダーにある「週間空輸実績」に保存されていた。昨年2月に野党議員からの資料要求を受け、当時の稲田朋美防衛相の指示で共有フォルダーも捜したが、「週間空輸実績」の中に日報が入っているとは思わず、細部を確認しないまま見落としたという。(共同)