Monday, April 09, 2018 12:17 PM

日銀総裁、物価2%へ全力 緩和5年も目標未達

 日銀の黒田東彦総裁は9日、再任され、物価上昇率2%の目標実現に全力で取り組むと記者会見で強調した。大規模な金融緩和を5年間続けてきたが、目標は依然として遠く、当面は現行の緩和策を続ける考えだ。今後の任期で課題となる緩和策からの出口戦略については、具体的な説明は「時期尚早だ」として言及を避けた。

 会見に先立ち、安倍晋三首相は黒田氏と会談して辞令を交付。物価目標などを明示した政府と日銀の共同声明を再確認し「あらゆる政策を総動員してもらいたい」と述べた。来年10月に消費税増税が予定通り実施できるよう、日銀と協調する考えも示した。

 新体制で、副総裁には日銀理事から昇格した雨宮正佳氏と、金融緩和で物価上昇を目指す「リフレ派」の若田部昌澄元早大教授が就いた。(共同)