Monday, April 09, 2018 12:18 PM

強硬派ボルトン氏が就任 トランプ外交、波乱含み

 トランプ大統領の外交・安全保障政策を支える大統領補佐官(国家安全保障問題担当)に強硬派のボルトン元国連大使が9日就任した。米政権は5月末までの米朝首脳会談開催を目指す一方、中国やロシアとの対立が激化。北朝鮮や中ロへの厳しい姿勢で知られるボルトン氏の就任で米外交は波乱含みだ。

 前任のマクマスター氏がトランプ氏としばしば意見が衝突したのに対し、ボルトン氏はトランプ氏を支持する発言をメディアで繰り返してきた。最近の人事で周辺を「イエスマン」で固めたトランプ氏が独善ぶりを強める恐れも指摘される。

 北朝鮮についてボルトン氏は2月末「核兵器の脅威に対処するため先制攻撃するのは完全に正当」と米紙に寄稿。ブッシュ(子)元政権で国務次官としてイラク戦争を推進したボルトン氏の好戦的な見解を米外交専門家らは「危険だ」と憂慮する。トランプ氏は米朝首脳会談をにらみ、ボルトン氏起用で北朝鮮に妥協しない構えを見せた。(共同)