Wednesday, April 11, 2018 11:21 AM

「首相案件」文書で対立〜加計計画把握時期も焦点

 安倍晋三首相は11日の衆院予算委員会で、2015年4月、当時首相秘書官だった柳瀬唯夫経済産業審議官が学校法人「加計学園」の獣医学部新設に関し「首相案件」と発言したとする愛媛県職員作成の文書内容について否定した。柳瀬氏が発言を認めていないとし「秘書官を信頼している」と述べた。野党側は「県文書か、柳瀬氏かどちらかがうそになる」として対立。真相解明に向けて柳瀬氏の証人喚問を求めた。首相が17年1月だと強調する新設計画の把握時期も今後の焦点として残った。

 予算委後の理事会で野党は、加計問題に関する集中審議を行うよう要求。与党は筆頭理事間で協議したいと返答した。

 愛媛県の文書は県職員らが官邸で柳瀬氏と面会した時のやりとりなどが記されている。柳瀬氏は発言内容だけでなく、国会で「会った記憶はない」と答弁している。首相は柳瀬氏から県職員らとの面会など来客の報告は受けていないとした上で、職員らの首相官邸訪問を巡り、入館記録を確認する考えを示した。(共同)