Wednesday, April 11, 2018 11:22 AM

米、大規模攻撃検討か〜英仏と連携、態勢着々

 シリアのアサド政権による化学兵器使用疑惑への対抗措置として、トランプ政権は昨年4月の攻撃より大規模な軍事行動を検討しているもようだ。周辺に展開する米海軍のミサイル駆逐艦2隻に加え、空母も地中海に向かう予定。英国やフランスとも連携を進めており、フランスのマクロン大統領は10日、近日中に「強力かつ合同の対応」を発表すると表明した。共同軍事行動を想定した態勢を着々と整えつつある。

 国連安全保障理事会で10日、シリアの化学兵器を調査する機関の設置などを求めた米国の決議案が否決されたことを受け、トランプ政権は攻撃準備を本格化。トランプ大統領は48時間以内に重大な決断を下すと9日に語ったが、攻撃がずれ込むとの見方も浮上している。AP通信は複数の米政府当局者の話として、米英仏が週末以降の攻撃を視野に協議を続けていると伝えた。

 米軍は昨年4月、アサド政権軍が化学兵器を使って空爆したと断定し、シリア中部のシャイラト空軍基地に巡航ミサイルのトマホーク59発を発射。しかし、その後も政権の関与が疑われる化学兵器の使用が続いたことから、関連施設への徹底的な攻撃が必要との見方が強まっている。(共同)