Thursday, April 12, 2018 11:04 AM

巡業、女児参加認められず 協会要請、安全面配慮

 静岡市で8日に開催された大相撲春巡業「富士山静岡場所」で、力士が土俵上で小学生らに稽古をつける「ちびっこ相撲」に、これまで参加できていた女子児童の参加が認められなかったことが12日、主催した実行委員会などへの取材で分かった。日本相撲協会から「女子を土俵に上げるのは遠慮してほしい」と要請があったという。

 相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)は同日、安全面に配慮して今回の春巡業から男子のみとしたと説明した。

 協会関係者によると、男子に比べて女子のけがが目立つと保護者や主催団体から意見が寄せられたという。芝田山部長は昨年9〜10月ごろに方針が決まって今回の春巡業から導入することになったと明かし「女の子に一生残るような傷を負わせてはいけない。何か起きてからでは遅い」と経緯を話した。各地の勧進元(主催者)には文書ではなく、各担当親方が口頭で伝えていたという。昨年12月の冬巡業までは勧進元などの意向により、女児が子供の稽古に参加する例はあった。(共同)