Friday, April 13, 2018 11:15 AM
海賊版サイト遮断促す 漫画著作権保護へ政府対策
政府は13日、漫画や雑誌などをインターネット上で無料で読める「海賊版サイト」による著作権侵害を防ぐための緊急対策を決定した。悪質なサイトはプロバイダー（接続業者）が利用者のネット接続を遮断するのが適当との見解を示し、現行法の枠組みで民間の接続業者に自主的な対応を促した。迅速な著作権保護につながる半面、通信の秘密や検閲禁止を定めた憲法21条に抵触するとの指摘も上がっており、議論を呼びそうだ。
関係閣僚や有識者らが出席した知的財産戦略本部・犯罪対策閣僚会議で決めた。主な海賊版サイトによる著作権侵害の損失額は約4000億円に上るとの推計もある。安倍晋三首相は会議で「本来、漫画家やクリエーターに入る収益が奪われることは、わが国のコンテンツ産業の明日を閉ざす事態となりかねない」と危機感を示した。
接続遮断はこれまで児童ポルノに限った特例措置として実施されており、初の適用拡大となる。法的根拠を明確にし、恒久的な措置とするための法制度整備を引き続き検討し、来年の通常国会で関連法の成立を目指す。（共同）
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