Monday, April 16, 2018 12:07 PM

鳴り潜める核、中国存在感 市民生活に変化見られず

 韓国や米国との歴史的な首脳会談を控える北朝鮮。首都平壌では核・ミサイル開発の進展を誇示する大々的な宣伝は鳴りを潜める一方、関係修復が急速に進む中国の存在感が増している。北朝鮮は貿易を大幅に制限する厳しい制裁下にあるが、表面上は市民生活に大きな変化はうかがえない。

 「(市民の取材時に)南北や米朝の首脳会談に関する質問はできるだけ控えてください」。記者は北朝鮮側の案内人からこんな要請を受けた。朝鮮半島の将来を左右する両首脳会談を控え、北朝鮮当局が海外メディアの報道に極めて敏感になっているのがうかがえる。

 金正恩朝鮮労働党委員長が3月上旬、韓国特使団に非核化の意思を伝えて以降、北朝鮮公式メディアはそれまで「国を守る宝剣」と盛んに強調してきた核・ミサイル開発への言及をやめた。平壌市内でも「核戦力完成」を誇示するスローガンは見当たらず、経済政策絡みの看板が目立つ。(共同)