Monday, April 16, 2018 12:08 PM

G20、反保護主義共有狙う 世銀増資、合意へ

 日米中を含む20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議など、19日からワシントンで開かれる国際会合の議題が16日、固まった。対抗措置の応酬となった米中貿易摩擦に参加国の懸念が強く、反保護主義と自由貿易の重要性を共有することを狙う。通貨安競争の回避といった為替相場の従来合意を再確認するほか、難民支援の強化に向け、世界銀行が加盟国の間で進めてきた増資交渉が合意する見通しだ。

 世界経済は米大型減税などを追い風に引き続き改善が見込まれているが、米国による鉄鋼輸入制限や「貿易戦争」の兆しが懸念材料。保護主義を巡り関係国に対話と行動を促すことで一致した3月のG20の後も「不公正貿易」の是正へ米国は強硬姿勢を解かず、19、20日の会議で融和姿勢を引き出せるかが焦点だ。

 シリア・北朝鮮問題のリスクや、金融引き締めに動く欧米の政策も先行きに影を落としており、経済や金融市場に及ぼす影響を点検する。共同声明は出さない見込み。(共同)