Monday, April 16, 2018 12:09 PM

「塩素の臭い、家族死亡」 化学兵器か、住民証言

 シリアのアサド政権は16日、首都ダマスカス近郊の反体制派の拠点で政権軍による化学兵器攻撃があったとされる東グータ地区ドゥーマを共同通信など一部外国メディアに初めて公開した。被害に遭ったアパート住民が取材に応じ「7日夜にミサイルが着弾して塩素のような臭いのガスが流出し、家族9人が死亡した」と証言した。このアパートで約50人が死亡したという。

 米英仏は14日、ドゥーマへの化学兵器攻撃を根拠としてシリア攻撃に踏み切ったが、動かぬ「証拠」は提示できておらず、アサド政権や後ろ盾のロシアは否定している。

 14日に政権側が完全制圧したドゥーマは、反体制派武装組織「イスラム軍」の本拠地だった。道路沿いの目につく建物はほぼ崩れ落ちており、政権軍とロシア軍による攻撃の激しさを物語った。(共同)