Tuesday, April 17, 2018 11:20 AM

財務省調査方針に批判続出 セクハラ疑惑、鑑定せず

 財務省の福田淳一事務次官のセクハラ疑惑を巡り、野党の合同ヒアリングが17日、国会内で開かれた。福田氏によるセクハラとされる音声について、声紋鑑定を自らは実施しない方針などを財務省側が説明したことで、顧問弁護士に委託した調査の方法が不適切だと批判が続出。野党側は、首相官邸が事前に了解していたとして政権全体の責任を追及する構えを強めた。被害を受けた女性記者らに協力を要請したことには、与党側からも疑問の声が上がった。

 麻生太郎財務相は17日の閣議後の記者会見で「状況が分かるように(被害者の女性が)出てこないといけない」と述べ、女性が名乗り出ない限りセクハラを事実と認定できないという考えを改めて示した。野党からは麻生氏の辞任を求める声が強まった。

 安倍晋三首相は、セクハラ疑惑や公文書管理など一連の問題に関し「国民の信頼を得るために行政のトップである私自身が一つ一つの問題について責任を持って全容を解明し、うみを出し切っていく決意だ」と官邸で記者団に述べた。(共同)