Tuesday, April 17, 2018 11:25 AM

「使用者不明」で幕引きか シリア化学兵器

 米英仏3カ国によるシリア攻撃の引き金となった首都ダマスカス近郊での化学兵器使用疑惑は「誰が使用したか確かな証拠はなし」のまま幕引きになる恐れが強い。化学兵器禁止機関(OPCW)の調査団は17日、化学兵器の攻撃現場とされる東グータ地区ドゥーマに入ったが、使用者特定は任務に含まれていない。

 仮に使用者の特定を目指しても、既に現場を管理下に置いたアサド政権やロシア軍が「証拠に手を入れる恐れは排除できない」(外交筋)との見方も広がる。

 OPCWによると、ロシアとアサド政権はダマスカスでの事前協議で「安全上の問題点が残っている」と主張し、調査団のドゥーマ入りを遅らせた。(共同)