Tuesday, April 17, 2018 11:25 AM

南シナ海「法の支配」促進 ASEAN基本指針が判明

 東南アジア諸国連合(ASEAN)の基本指針をまとめた「ASEAN首脳ビジョン」の草案の内容が17日判明した。中国が海洋進出を続ける南シナ海問題を念頭に、「法の支配」を促進し「国際協定に基づく海洋協力」を強化するとの文言が盛り込まれた。首脳ビジョンは、28日にシンガポールで開かれる首脳会議で採択される。

 昨年のASEANは親中姿勢にかじを切ったドゥテルテ政権のフィリピンが議長国で、中国に配慮する姿勢が目立った。今年の議長国シンガポールは法の支配の重要性を掲げており、ASEANとして原則を再確認する意図があるとみられる。

 ASEAN外交筋によると、草案は国連海洋法条約を含む国際協定に沿って海洋協力を強化すると表明。中国の名指しは避けつつ、漁船の違法操業の問題に言及して「関連する国際法や手段の効果的な執行を支持」し、地域協力を拡大するとした。(共同)