Monday, April 23, 2018 10:41 AM

北朝鮮の非核化不可欠 NPT準備委始まる

 2020年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向けた第2回準備委員会が23日、スイス・ジュネーブの国連欧州本部で始まった。冒頭、国連の軍縮担当上級代表の中満泉事務次長が演説で、北朝鮮の核実験場廃棄などの決定を「対話への信頼醸成として歓迎する」と表明、検証可能な非核化に向け27日の南北首脳会談で前向きな結果が出ることを望むと述べた。各国演説でも北朝鮮の核放棄と非核化を不可欠とする意見が相次いだ。

 フォード米国務次官補(国際安全保障・不拡散担当)は、NPTに違反してきた北朝鮮の核・ミサイル開発について「核不拡散体制にとり重大な脅威で喫緊の課題だ」と述べた。欧州連合(EU)代表も北朝鮮が「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」に応じない限り最大限の圧力をかけ続けねばならないと強調した。北朝鮮は03年にNPT脱退を表明したが、非核化を実現するならNPT復帰が不可欠となる。

 中満氏はまた、北朝鮮の核問題を念頭に「世界では核兵器使用の脅威が増大している」と指摘。NPTを礎石とする核不拡散体制の維持、強化が求められると訴えた。会期は5月4日まで。(共同)