Tuesday, April 24, 2018 10:34 AM

国民の敵発言、主張隔たり 防衛省否定も「記憶明確」

 防衛省統合幕僚監部の3等空佐が民進党の小西洋之参院議員に暴言を吐いた問題で、防衛省は24日に公表した中間報告で、小西氏が主張する「おまえは国民の敵だ」との3佐の発言を否定した。東京都内で記者団の取材に応じた小西氏は「発言を明確に記憶している。事実に反し(防衛省の)組織的な隠蔽ではないかと疑念を持っている」と反論、双方の主張の隔たりが鮮明になった。

 一方、防衛省は3佐が自ら自衛官と名乗り「ばかなのか」「国益を損なう」などと発言したことは認めている。3佐の発言は自衛隊法の品位を保つ義務などに反するとの指摘があり、シビリアンコントロール(文民統制)の観点からも批判が強まりそうだ。防衛省は調査結果や処分を近く公表する方針。

 防衛省によると、3佐は16日夜、国会議事堂周辺をジョギング。議員会館前の歩道で小西氏と遭遇し午後8時40分ごろ、近くの交差点の角で、お互いが信号待ちの状態になった際、7〜8メートルの距離から小西氏に「国のために働け」と発言した。(共同)