Tuesday, April 24, 2018 10:38 AM

G7、北朝鮮へ最大圧力 拉致問題の即時解決要求

 カナダ・トロントで開催された先進7カ国(G7)外相会合は23日、共同声明を発表し、北朝鮮が表明した核実験場廃棄や核・ミサイル発射実験凍結を「非核化に向けた第一歩」と歓迎した。一方、意味ある交渉のためには北朝鮮の具体的行動が必要として、最大限の圧力を維持する方針を示し結束をアピール。日本の意向に沿う形となった。昨年に続き、北朝鮮に拉致問題の即時解決も求めた。

 ジョンソン英外相によると、ロシアがシリアやウクライナの情勢を不安定化させ、他国の選挙に介入しているとして、ロシアに対する監視強化のための作業部会設置でも合意した。6月のG7首脳会議(サミット)でも重点的に議論する考えで、米欧の非難は北朝鮮よりもロシアに集中、双方の対立が鮮明になった。会合は2日間の日程を終え閉幕した。

 共同声明は「北朝鮮の核武装を決して認めない」と強調した。完全かつ検証可能で不可逆的な大量破壊兵器、ミサイルの廃棄に向け、外交的解決が北朝鮮にとって唯一の実行可能な選択肢だとした。制裁逃れの取り締まり強化も盛り込まれ「日本の思い描いた通りの内容になった」(日本政府当局者)。(共同)