Wednesday, April 25, 2018 11:23 AM

シリア住民支援で国際会議 河野外相「責任果たす」

 欧州連合(EU)と国連は25日、ブリュッセルのEU本部で、内戦に苦しむシリアの人々への支援を拡大し、和平協議の前進を目指す閣僚級の国際会議を開いた。日欧、中東など85以上の国と国際機関が参加。出席した河野太郎外相は「日本は全てのシリア人が明日への希望を育めるように責任ある役割を果たす」と演説した。

 河野氏は、シリアや同国からの難民が身を寄せるヨルダン、レバノンを対象に、新たに約1400万ドル(約15億6800万円)の緊急無償資金協力を日本政府が決めたと表明。シリアでの化学兵器使用疑惑を踏まえ、使用者特定のための仕組みの創設に向け「国際社会と連携する」と強調した。新たな税の導入など国際的に支援資金を集める仕組みが必要だとの考えも示した。

 ブリュッセルでの同様の会議は昨年4月に続き2回目。前回はシリア難民らへの援助などとして参加国・機関が計60億ドルの拠出を表明。首都ダマスカス郊外での化学兵器使用疑惑や米英仏の攻撃などで内戦終結の道筋が見えない中、EU高官は「昨年以上の支援」を期待していると語った。(共同)