Monday, May 07, 2018 10:08 AM

レバノン選挙シーア派躍進 9年ぶり実施、連立協議へ

 中東のレバノンで6日、国民議会(定数128、任期4年)総選挙が行われた。隣国シリアの内戦などによる政治混乱で延期が繰り返され、2009年以来9年ぶりの実施。7日までの非公式開票結果によると、イスラム教シーア派の「ヒズボラ」を軸とする政治連合が躍進し、スンニ派のハリリ首相率いる第1党「未来運動」は10前後の議席を失ったもようだ。

 7日中にも正式発表の見通し。投票率は49.2%。中東の覇権を争うスンニ派のサウジアラビアとシーア派のイランを後ろ盾にした対決は、シーア派優勢の結果となった。首相はスンニ派と決まっており、今後は新政権樹立に向けた連立協議が大きな焦点だ。

 キリスト教とイスラム教の多様な宗派が混在し、1975年から90年まで内戦が続いたレバノンでは、国民議会の議席数がキリスト教64、イスラム教64と定められ、さらに宗派ごとに割り当てられており、特定宗派が単独過半数を握ることはできない。(共同)