Monday, May 07, 2018 10:09 AM

「尖閣」明示せず合意へ 海空連絡体制で日中首相

 安倍晋三首相は、日中韓首脳会談に合わせて来日する中国の李克強首相と9日に2国間会談を開く日程を固めた。偶発的衝突を避けるために導入する日中防衛当局間の相互通報体制「海空連絡メカニズム」に関し、対象範囲に沖縄県・尖閣諸島周辺の領海と領空が含まれるかどうかを明示せずに正式合意する見通し。政府筋が7日、明らかにした。事実上の「玉虫色決着」となる。

 連絡メカニズムを巡り、日本側は固有の領土である尖閣周辺の領海、領空は対象外にすべきだと主張。中国側は対象外とすれば「釣魚島(尖閣の中国名)を日本領と認めるのに等しい」として難色を示していた。

 このため双方は、適用範囲を地理的に明確化しない内容とすることで折り合う方向だ。合意にこぎ着けた場合、安倍首相は自らの外交成果と位置付け、内外にアピールする構え。(共同)