Wednesday, May 09, 2018 11:02 AM

武田、買収後に吸収へ 統合効果最大限に

 武田薬品工業のクリストフ・ウェバー社長は9日、共同通信のインタビューに応じ、欧州医薬品大手シャイアーを買収完了後に吸収する考えを示した。重複する拠点の統合や研究開発体制の合理化などを迅速に進め、費用の削減など統合効果を最大限に高めるのが狙いだ。

 ウェバー氏は「シャイアーを武田の中に入れていく。シャイアーの名前は維持するわけではない」と語った。「グローバルに競争力のある会社が武田の一部となり収益力が上がる。配当の水準も維持できる」とも強調した。武田の取締役会はシャイアーの取締役を最大3人受け入れる。

 日本勢による海外買収では過去最高の460億ポンド(約7兆円)という巨額の買収により、財務の悪化が懸念されているが、株主総会でシャイアーの買収に必要な3分の2以上の賛成を得ることには「自信がある」と答えた。武田は新たに発行する株式と現金を組み合わせて買収する。新株発行は臨時株主総会で承認を求めなければならない。(共同)