Wednesday, May 09, 2018 11:04 AM

日中、衝突回避6月始動 防衛当局間で海空連絡

 安倍晋三首相は9日、中国の李克強首相と東京都内の迎賓館で会談し、自衛隊と中国軍が偶発的に衝突する不測の事態を避けるため、防衛当局間の相互通報体制「海空連絡メカニズム」を始動させることで正式合意した。6月8日に運用を開始する。中国艦船による沖縄県・尖閣諸島周辺の領海侵入などの懸案を棚上げし、関係改善のアピールを優先させた形だ。

 両氏は安倍首相の年内訪中を実現する方針で一致した。その後の共同記者発表で、安倍首相は李氏から訪中要請を受けたと明らかにした上で「首脳同士が容易に往来する関係を構築したい。適切な時期に訪中することを楽しみにしている」と表明した。

 双方は、中国の現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」に関し、アジアのインフラ整備で協力を進めるため、日中が官民協議体を設置することも申し合わせた。安倍首相は第1回の関連会合を自身の訪中時に開催する意向を記者発表で明らかにした。(共同)