Thursday, May 10, 2018 11:22 AM

新興国、軒並み通貨安 米金利上昇で資金引き揚げ

 アルゼンチンやトルコ、インドネシア、インドといった新興国の通貨が、ドルに対し軒並み大幅下落している。米金利上昇に加え、信用不安や原油価格の上昇など各国の事情による要因もあり、投資家が資金を新興国から引き揚げ米国に移す動きが強まっているためだ。

 アルゼンチンは通貨ペソが史上最安値の水準に下落。中央銀行が通貨下落を防ぐため政策金利を年40%に引き上げたが、さらに国際通貨基金(IMF)に支援要請する事態に追い込まれた。同国は2001年にデフォルト(債務不履行)に陥り国際経済に冷や水を浴びせただけに、当時を思い起こして信用不安を抱く向きもある。

 ロイター通信によると、トルコのリラは史上最安値を更新した。インドネシアのルピアは約2年半ぶりの安値をつけた。インドはルピーが昨年2月以来の安値水準となり、原油高がインフレ懸念をあおっている。(共同)