Friday, May 11, 2018 10:52 AM

首相、金正恩氏に決断促す 拉致解決前提の日朝会談

 安倍晋三首相は11日夕、フジテレビ番組に出演し、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との首脳会談に関し、拉致問題の解決を前提とした会談の実現に向け、金氏に決断を促した。「日朝国交正常化は極めて重要なピースだ。金氏は米朝、南北首脳会談だけをやればいいのではないと決断をしてほしい」と述べた。学校法人「加計学園」問題を巡り柳瀬唯夫元首相秘書官が学園関係者と計3回面会し、首相に報告しなかったことは「全然問題ではない」と強調した。

 金氏に対しては「速いスピードで、非常にダイナミックな判断をしている」と表明。米朝首脳会談が6月12日にシンガポールで開催することが決まったことには「米国と密接に連携できる場所で良かった」と評価した。その上で「拉致・核・ミサイル問題で前進するかは金氏次第だ。トランプ氏が目標達成へ突破口を開いてほしい」と語った。

 加計問題を巡り、獣医学部新設を知ったのは2017年1月20日だとの立場を堅持。柳瀬氏が学園関係者と面会したのは15年で、首相が長期間報告を受けていないのは不自然だとの指摘が野党などから出ていた。(共同)