Monday, May 14, 2018 10:44 AM

米大使館エルサレム移転 ガザで衝突、41人死亡

 トランプ政権はイスラエル建国70年の14日、商都テルアビブの米大使館を、イスラエルの首都と正式認定したエルサレムに移転した。パレスチナ自治区ガザでは抗議デモがあり、ガザ保健当局によるとイスラエル軍の銃撃などでパレスチナ人41人が死亡、約1900人が負傷した。3月末からの一連のデモで、1日の死者数としては最多となった。軍によるとガザのデモ参加者は4万人を超えた。

 移転は歴代米政権の中東政策からの抜本的転換。東エルサレムを将来の独立国家の首都と位置付けるパレスチナは猛反発し、中東和平交渉の再開は絶望的だ。

 14日、新たな大使館を置いたエルサレム・アルノナ地区の総領事館の敷地では開設式典が開かれた。出席を見送ったトランプ大統領はビデオメッセージで「米国は中東和平の合意に向け、関与を続けていくことを約束する」と強調した。米政権からは式典にサリバン国務副長官、トランプ氏の長女イバンカ大統領補佐官や夫クシュナー大統領上級顧問らが出席した。(共同)