Tuesday, May 15, 2018 11:41 AM
米外交で中東不安定化 協調無視、紛争発展も
トランプ政権が国際協調を無視した外交政策を進め、中東情勢が不安定化している。14日の在イスラエル米大使館のエルサレム移転を受け、パレスチナ自治区ガザでは抗議デモの60人が死亡。イラン核合意の離脱表明後には、シリアを舞台にイランとイスラエルの衝突も起きた。緊張がさらに高まれば、地域全体を巻き込んだ紛争に発展する恐れもある。
パレスチナ自治政府のアッバス議長は14日、イスラエル軍の銃撃などで多数が死傷したことについて「虐殺だ」と糾弾した。フランスのマクロン大統領は「民間人を多数殺傷した過剰な暴力」との声明を発表、国際社会で非難の声が広がった。国連安全保障理事会は緊急会合を15日午前(日本時間同日深夜)に開く。
1948年5月のイスラエル建国で約70万人のパレスチナ難民が故郷を追われた「ナクバ(大惨事)」記念日の15日は、ガザのほか、ヨルダン川西岸の自治区ラマラやベツレヘムなど各地で数百人がデモを行い、厳戒態勢を敷くイスラエル軍との小競り合いもあった。(共同)
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