Wednesday, May 16, 2018 12:08 PM

航空機紛争、EU敗訴 米、報復措置も

 米国と欧州の大手航空機メーカーへの補助金を巡る通商紛争で、世界貿易機関(WTO)の紛争処理手続きの「最終審」に当たる上級委員会は15日、欧州のエアバスに対する補助金継続はWTO協定違反と認定した。上級委の判断が確定すれば、米国は報復措置を発動することができる。

 米欧の紛争を巡っては、ボーイングに対する補助金が協定違反だとして欧州連合(EU)も訴えている。WTOは2017年にEUの主張をほぼ退けており、欧州側は不利な状況に追い込まれた。

 紛争は04年に始まった。互いに「一審」に当たる紛争処理小委員会(パネル)に提訴し、最終審の上級委は11〜12年に米、EUそれぞれの補助金を違反と判断。双方はその後も補助金を継続し、紛争処理機関は是正措置を取ったかどうかを調べる履行パネルを設けた。(共同)